もう我慢の限界だ。人間に耐えられない。人間をやめて草になりたい。石になりたい。砂になりたい。感傷的文学的アホアホ「人間性」など糞だ。そんな糞をありがたがって嬉々としてまみれて周りまで糞まみれにしようとする「いい人」こそ極悪人だ。まったくこの国は「いい人」だらけじゃないか。ウザい「いい人」、ムカつく「いい人」。奴らに逆らって人間性をどんどん捨てて非人間の極限ムーゼルマンになりたい。ナチス強制収容所で生ける屍と化した囚人はムーゼルマン(回教徒)と呼ばれた。しかしそれは極限における最後の抵抗。人間的あまりに人間的な「最終解決」としての強制収容所の中で人間性の一切を進んで放棄して石ころのようなものに化してしまうこと。ほぼ強制収容所と化したこの国でもそれ以外に選択の余地があるのか?この最後の抵抗を阻む者(ウザい、ムカつく、いい人)にこそ災いあれ!人間らしい反応などを期待する者こそ地獄に堕ちろ!もうこっちはとことんまで追い詰められたんだ。ほっといてくれ!そして男と女のムフフな話に足元すくわれてまた人間に逆戻りっていう悲惨もうんざり。結婚して子供作って家族みんなで資本と国家に奉仕なんてまっぴらごめん。性自体を廃棄しなければもうダメだ。石ころにチンポがあるか?いやもちろん理念だよムーゼルマンってのは。そんなの徹底すれば死んでしまう。とりあえず死にたくないから明日からもせっせと惨めな「人間」を続けますよ。しかしムーゼルマンという理念がなければ耐えられない。中途半端でも、ちょっとずつムーゼルマンに近付いていかなければ、圧倒的多数の「いい人」たちの作り出す最悪の空気に押し潰されてしまう。